最近、CMなどで“フラバンジェノール”という単語を耳にする機会が増えています。
しかし、それが一体どのようなものであるか知っている人は、意外と少ないのではないでしょうか。
フラバンジェノールは、フランス南西部ランド地方に生育する海岸松の樹皮から抽出された、天然松ポリフェノールのことを指します。
この松はポリフェノール含有量が多いため、樹皮の色が紫がかっていて、 私たちが良く目にする日本の松とはだいぶ異なります。
一時期話題になったポリフェノールは、赤ワインやココアに含まれていることでよく知られていますが、フラバンジェノールもポリフェノールの一種です。
OPC(オリゴメリック・プロアントシアニジン)と呼ばれる有効成分を多く含むポリフェノールで、抗酸化力はビタミンCの約600倍とも言われています。
フラバンジェノールには血流量を増加させる作用があり、血流不良が原因で起こる様々な疾患に対する効果が期待されています。
酸化ストレスは、日々の食生活の偏りや過度のストレス、喫煙などが原因で大きくなるとされています。
酸化ストレスが大きくなると、血液中の赤血球の変形能が悪くなったり、血管が収縮したりすることによって、血流が悪くなると考えられています。
血流が悪くなると、様々な血管性疾患のリスクが高まります。
フラバンジェノールを用いて、血流改善効果について試験を行ったところ次のような結果が得られました。
・血流速度が増加し
・赤血球変形能が向上
・血管拡張作用あり
これにより、フラバンジェノールは血流改善に有効であることが示唆されたのです。
フラバンジェノールが発見されたのは、フランスの探検家、ジャック・カルティエ(1491-1557)が北米に遠征した際、原住民より松科の樹が健康に良いと教えられたところに端を発します。
フランス海岸松から抽出され、ボルドー大学マスケリエ博士がフランス海岸松の厚い樹皮に健康成分OPCが含まれることを発見し、以来 30年にわたりフランスで健康維持成分として活用されるようになりました。
フランス人には美食家が多いと言われています。
フランス料理を見れば一目瞭然のように、彼らは凝ったソースやクリームをたっぷり使った肉料理や、砂糖の多い濃厚なデザートを好んで食べます。
毎日の摂取脂肪の量をみると、フランス人はデンマーク人やアイルランド人、フィンランド人などとほぼ同じという結果でした。
しかし、心臓病になる人の割合は、脂肪を摂る量がフランスの3分の1しかないポルトガル人やスペイン人よりもさらに少ないということが明らかになったのです。
この逆転現象を「フレンチ・パラドックス」と呼びます。
“なぜフランス人には心臓病が少ないのか・・・”研究者たちは疑問に思いました。
そして調査の結果、どうやらフランス人が好んで飲む赤ワインにその理由があるということがわかったのです。
赤ワインにはブドウ由来のポリフェノールが含まれており、その抗酸化力が脂肪の摂り過ぎによる悪影響を抑え込んでいるらしい、という結論に達しました。
もちろんポリフェノールは赤ワインにだけ含まれているのではなく、フラバンジェノールもポリフェノールであり、赤ワインと同じように血液をサラサラにする作用が認められたのです。
そして、ポリフェノールやフラバンジェノールは、食生活がすっかり欧米化した今日の日本で大変注目を浴びているというわけです。